TWO突風(ツートップ)、墜つ!
民主党ツートップ、鳩山首相・小沢幹事長のダブル辞任…本当に実現してしまいました。

辞任会見はまるで玉音放送のようでした。
「政治とカネ問題」と「普天間移設問題での失態」を詫びながらもなお自らの理想を切々と語る姿には、無念さと、リップサービスに留まらない後進への期待がにじんでいて、これまでのどの演説より心に沁みる演説だったと思います。
社民党に協力を促したすぐ後で、「アメリカに依存しない安全保障」と改憲を匂わせかねない発言をするなど、相変わらずの天然ぶりでしたが、間違いなく彼自身の言葉であり理想であることが伝わってきました。
スネに傷持つトップとして、後進に理想を託しつつ自分らは泥をかぶって退場するその心情を思って、ちょっと涙が出てしまいました。

普天間移設問題などは本来防衛省マターの話なはずで、現行案を大きく変える結論は恐らくなかったことを思えば、鳩山さんが何もしなければ非難の矛先は北澤さんなり岡田さんに向いてもおかしくなかったところ、鳩山さんが見事に風よけになってしまいました。
もちろん、マニフェストにもハッキリ書かれていないことを成算もなく明言して期待を煽り、裏切ったという点で、完全に自業自得で同情の余地がありませんが、では寝た子を起こさなければよかったのかといえばそうではなく、この件はいつか開けなければならないパンドラの箱でもあったはずです。
バタバタしながらもそれを開けたことの歴史的意味と、それをもたらした鳩山さんの理想主義は評価されるべきでしょうし、結果生じた非難を鳩山さんが一手に被ったのは民主党的には(閣僚をキズモノにせずに済んだという意味で)良かったのかもしれません。

そして、嫌われ役を一手に引き受けて党内を統治してきた小沢幹事長。

トップ二人がかぶれるだけの泥をかぶったことで、民主党はイメージ刷新・ゼロリセット状態となるでしょう。決してプラスの状態ではないけれど、対立極が育っていないだけに、勝負はこれでわからなくなった。つまり有権者的には、どこに入れていいかわからなくなったわけですが…

ともあれ、お疲れ様でした。


…そして、ツートップを失った民主党。

ツートップ在任中からして大臣たちの好き勝手な発言を許していたグダグダ民主党が、この機に挙党体制を作り上げられるのでしょうか。

Posted : 2010/06/02 17:53:38

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